(会期2日目)
産学連携

主催:産学連携検討委員会

協力:行事企画委員会

産学連携・共創セッション

日本セラミックス協会では,設立当初より,産業と学術が繋がりをもった活動を行うことによって,新技術の研究開発や,新事業の創出を図り,産業界と学術界相互の発展に寄与することを目指してきました.これまで,産業界のニーズと学術界の研究シーズの出会いの場や相互情報・意見交換の機会を提供するために「産学連携活動」を継続的に行ってきております.そして,未来に向けて,日本が強いセラミックス・材料技術をさらに伸展させるためにセラミックス分野の産学連携を強力に推進していきたいという趣旨で,2019年の年会から,「産学連携・共創セッション」を設けました.2019年は,主に産業サイドから大学へ向けた期待・要望・情報提供が中心でした.2021年年会(オンライン)は産学連携を考える上で重要な視点であるオープンイノベーションについて,この分野での著名な有識者であるJapan Innovation Networkの代表者から基調講演いただき,また産業界に向けて,学官の有識者から産学連携に関する取組みの考え方・成功事例・メッセージ等を講演いただきました.


2022年年会では第1部に「我が国のマテリアル戦略について」経済産業省 堀部雅弘氏,「産総研マテリアル・プロセスイノベーション(MPI)プラットフォームの紹介」産業技術総合研究所 石原正統氏,第2部に海外での産学連携の取組み「米国 MITのIndustrial Liaison Program (ILP) の紹介と産学連携の中のその役割と事例」マサチューセッツ工科大学 産業学際会 日本 所長 矢野敬二氏にご講演いただきます.


セラミックス分野の産学連携の裾野を広げていくためにも,産業界の方々だけでなく,学術分野の方々ならびに学生など,産学連携・共創に興味ある様々な立場の方に参加していただきたくお願い致します.

セッションのプログラム

開催日時:2022年3月11日(金)10:00~12:00

場:ハイブリッド開催(現地講演またはZOOMによるオンライン開催)

司会進行:今中佳彦(日本セラミックス協会 特命担当理事)

第1部:
「我が国のマテリアル戦略について」
「産総研マテリアル・プロセスイノベーション(MPI)プラットフォームの紹介」 
日 時:3月11日(金)10:00~11:00

10:00~10:30
「我が国のマテリアル戦略について」 
講演者:経済産業省 産業技術環境局 研究開発課 堀部雅弘氏

本講演では,我が国のマテリアル産業の強みを維持,強化するために,経済発展と社会的課題解決を両立し,革新的なイノベーションを創出するための政府戦略と方針を説明するとともに,イノベーション創出を促進する方策として,産官学連携による公的研究開発事業や研究開発プラットフォームについて紹介する.

講演者紹介:名古屋大学大学院 工学研究科 博士後期課程修了(工学博士),(株)富士通研究所,独立研究開発法人(現 国立研究開発法人)産業技術総合研究所を経て,2021年7月より現職.

10:30~11:00
「産総研マテリアル・プロセスイノベーション(MPI)プラットフォームの紹介」
 

講演者:産業技術総合研究所 材料・化学領域 研究戦略部 連携推進室 石原正統氏


産総研では,日本の国際競争力の源泉である摺り合わせ型製造プロセスに取り組む企業の,製造プロセスの高度化を目的として最先端のプロセス装置群や分析装置群を導入する.原料から製品に至るまでの製造プロセスデータを一括して収集し,その解析やデータ駆動型の製造プロセス改善を提供する.


講演者紹介:産総研に入所以来,カーボン系の成膜技術開発に従事してきた.2021年5月から連携推進室発足に伴い,室長として着任した.

企業との連携を扱う部署であり,MPIプラットフォームの窓口でもある.

第2部:
「米国 MITのIndustrial Liaison Program (ILP) の紹介と産学連携の中のその役割と事例」
日 時:3月11日(金)11:00~12:00

11:00~12:00
「米国 MITのIndustrial Liaison Program (ILP) の紹介と産学連携の中のその役割と事例

講演者:マサチューセッツ工科大学 産業学際会 日本 所長 矢野敬二氏


本講演においては,MIT周辺のイノベーション・エコシステムとMITの大学としての教育や研究の取り組み方の概要も含め,Industrial Liaison Program (ILP)を具体的に紹介します.産学連携を成功させる為には,その文化が根付く必要があると考えます.MIT ILPは,これまでの長い歴史の中で,産学連携の文化作りに貢献してきたと思います.そして,現在も個別の打ち合わせのアレンジ,ILPカンファレンスやWebinarの開催などの多岐にわたるサービスを通して,この文化を発展させていると考えています.


講演者紹介:日本大学理工学部卒業,オハイオ州立大学航空工学科で博士号取得.米国においては,MEMS デザイン・解析ソフト MIT スタートアップ Coventor 社の日本・アジア太平洋地域技術マネージャー,コンサルチィング会社経営と同時にMIT Whitehead Institute Visiting Scientist ,2008 年より現職.

聴講・参加について

セラミックス協会年会の参加者なら,どなたでも自由に聴講いただけます.事前登録も必要ありません.

ただし,現地会場の参加については会場に定員を設けているため,事前申込制とします.